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1.泣き続ける事に意味は無くて

聞こえてくるのは、優しい子守歌。
孤独ゆえに、その優しさゆえに眠りを求めた大神を慰めるため、娘達が歌う調べ。
一人の娘は父を愛しく思うゆえに、その眠りを守ろうとし、もう一人の娘は父の悲しみを知るがゆえにその心がこれ以上傷つかないようにと願う。

眠りし神の名はウィアツルネミテア。全てのヒトの父にして、大神としてうたわれるもの。

 

 

 

 

娘の目覚めは突然だった。大地が大きく揺れ、全ての者達が地にはいつくばる中、娘一人だけ地に足を立て空を見上げていた。

「・・・どうして、まだ早い?」

娘の口からそんな言葉が漏れ出る。けれどそれは誰にも聞かれる事無く消えていった。
娘の名はアマネ、生まれた時に付けられたものとは違うが、これも彼女の父が付けてくれたものだった。
アマネはこの名前が好きだった。父親の声でそう呼ばれると、何とも言えないほどのうれしい気持ちに包まれた。

けれど同時に悲しかった。自分は彼の娘だけれど、彼の血を受けて生まれたわけではない。
父はいても母と呼べる存在もいない。その事実はアマネが彼の望む存在には決してなれない事を示していた。

それでも彼女は父を求め続ける。決して彼の安らぎとなれぬと知っていながら。


【あとがき】
一話目というよりプロローグです。
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